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【フリー小説】第②弾

趙陸でございます。
こちらもフリーですので、どうぞお持ち帰りくださいw

では、続きから








手元で美しく咲く花をただ渡したかっただけ
アイツがどんな顔をするか楽しみで摘んだ花たち

でも、素直に渡せるわけなどないことくらい


自分が一番分かってる




不器用な嘘



陸遜が風邪を引いたと小耳に挟んだ。
状態はかなりひどいらしく、孔明が付きっきりで看病しているらしい。
見舞いなど行く気はなかったが、あまりにもひどいという声がひっきりなしに
聞こえたものだから、多少心配になってしまった。

(からかいに行くくらいなら)

と、心の中で何度も呟きながら、二人がいる屋敷へと足を進めた。



もうすぐで屋敷という所で、趙雲の足が止まった。
その視線の先には、小さな花々が咲き乱れていた。
黄色に色づいたその花々を見ていると、この先出会うであろうある人物の顔が思い描かれる。

趙雲は無心で、その花を一輪、二輪と摘んでいった。





「なぜ、来たのですか?」

第一声がその言葉。
いつもの彼らしい言葉だった。
だが、その言葉にはいつもの覇気はなく、目も虚ろな状態で
見るからに弱っているのが感じられた。

「フフッ、孔明様に会いに来たに決まってるだろう。お前が弱っているうちに
孔明様に可愛がってもらうためにさ」
「なっ!?」


本当は嘘なのに、アイツを前にするとこんな言葉しか出てこない。
結局、摘んだ花も部屋に持ってくることは出来ず、部屋の外へと置いてある。
素直に渡して帰ればいいものの、こう憎まれ口を叩いてしまうと
どうも渡しにくい。
ただ、口から出るのは、コイツを怒らせることばかり。


「まぁ、お前が寝ているうちに孔明様は俺がもらっちゃうよ」
「なんで、あなたはいつも同じことしか言えないのですか?」
「本当のことだし、しつこくないと君は孔明様を諦めないだろう?」
「くっ、あなたって人は。期待した私が馬鹿でしたよ」
「何を期待したんだい?まさか、この俺が見舞いにでも来たと?」
「そうですよ。悪いですか?ただ、あなたから一瞬・・・・」
「ん?」
「いえ、なんでも・・・」


見透かされたのかと思った。
まさに図星で、一瞬びびってしまったが、やはりこの口はいつもの調子で
陸遜をおちょくる。




「まぁ、大人しく寝てればいいさ。その間に、お前からとっちゃうから」
「はぁ、今日はあなたに付き合ってられませんよ。私は寝ますから、もう帰っていただけますか・・・」
「そうかい。じゃあ」


そう言って陸遜は目を閉じた。
疲れきっていたか、数分で安らかな寝息が聞こえた。
起こさぬように部屋を出て行くと、自分が摘んだ花々が目の前に写って
俺はそれを手に取った。
そして、もう一度部屋へと戻ると陸遜の枕元へとその花を静かに置いた。








「んっ・・・」
「陸遜、体調はどうですか?」
「孔明さま。もう、大丈夫みたいです。辛くないですし・・・」
「そうでしたか、良かった」


ずいぶん寝てしまったみたいだった。
真上にあった太陽が沈みかけ、部屋を真っ赤にしていた。
目の前にはわが師である孔明様の優しいお顔。
朝からずっとお会いしている姿。
だが、一つだけ違ったのは、その胸に何輪かの花々が咲いていたこと。

「孔明様、その花は?」
「あぁ、陸遜が寝ていた間に枕元に置いてあったものですよ。
誰かの見舞いの品なのでしょうかね」
「見舞い・・・」


一つだけ心に思い当たることがあった。
今日、見舞いに来ていたのは、一人だけ。
憎まれ口をよく叩く、あの人。
一瞬感じた違和感は、これだったのかと納得する。


「陸遜、どうしたのですか?」
「へ?」
「さっきから笑ってますよ。この花がそんなに嬉しいのですか?」
「ええ、嬉しいです」


一輪だけ、自分の元へと手に取り、香りを楽しむ。
あの時と同じ香りが鼻を掠めた。





+あとがき+
フリー小説第2弾。趙陸でございますよ、奥さん!←誰だ
補足しますと、素直になれない趙雲とだんだん趙雲のことが気になっていく陸遜という形。
変な補足ですが(笑)
やっぱ趙雲はツンデレで決まりだと思います。
周陸と趙陸はツンデレで決まりかとwww
ツンデレ大好きっこですから、残念←えw




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